Twilioは、スマホなどの携帯機器に対して、音声応答を行ったり、SMS(ショート・メッセージ)を送信したりすることのできるAPIを提供しています。
世界では様々なキャリアや携帯機器が使われていて、そのすべてに対応するとなると非常に大きな工数が必要ですが、それらの環境の違いについてはTwilioが吸収してくれるので、
我々技術者やサービス提供者は、少ない工数で世界のほとんどの携帯機器に音声やメッセージの配信を行うことが可能になります。
そんなTwilioでサービスを作ってみようと思っている方に参考になるよう、私がTwilioを使ったサービスを作ってみたときの過程をメモしておきます。
Twilioを使ってサービスを作成するときには、開発言語としてJavaやPHP、Python、RubyやSalesforceなど、いろいろなものを選べます。
それぞれの言語での開発の仕方は別の記事にまとめますが、今回は、それらに共通の、最初のアカウント登録のやり方とその注意点にフォーカスを当てたいと思います。
なお、以下は無料の開発者アカウントでの作業の過程をご紹介したものですが、実際にサービスを開始する際も、アカウントをアップグレードできますので、ほとんど同じプロセスで可能だと思います。
TwilioでWebサービスを作る過程
無料開発アカウントのサインアップ
はじめにアカウントを作成します。
http://twilio.kddi-web.com/
日本では、KDDIがTwilioの代理店なので、日本でアカウントを作っておいた方が、何かと便利だと思います。
上記ページにアクセスしたら、右上の「サインアップ」からアカウントを作成します。
なぜか、「現在アカウントを作成できません。」というエラーになってしまい先に進めませんでしたが、質問に対する回答を変えて何度かトライすると作成できました。
私がOKになったのは、「どのサービスを最初に利用する予定ですか?」→「SMS」、「お作りになるサービス」→「Account Alerts」、「利用言語」→「利用言語がこの中にはない」という選択肢でしたが、この選択肢が良かったのか、何度かトライしたのが良かったのかは定かではありません。
次に表示されるのは、SMSによるアカウントのべリファイです。
入力した電話番号にショートメッセージが送られますので、携帯の番号を入力し、「Verify via SMS」ボタンを押します。
SMSが届いたら、メッセージに書いてある番号を確認して、下記画面で入力し、「Submit」を押せば、OKです。
電話番号の取得
さて、アカウントのサインアップが完了すると、以下のような管理コンソールが表示されます。
はじめに行うのは、「電話番号の取得」ではないでしょうか。
サーバやアプリなどのプログラムから電話をかけたり、SMSを送るには、送信元の電話番号が必要になってくるからです。
「最初のTwilio電話番号を取得」を押すと、日本の電話番号が無作為に選択されます。
ここで注意したいのは、番号によってできることが異なるということです。
下記の図の日本の電話番号の場合、「着信コールを受信および発信」が出来るとありますね。
SMSのメッセージングを行うには、アメリカの電話番号でないといけません。
私は、SMSも行いたかったので、「別の番号を検索する」で、別な番号を選択することにしました。
すると、以下のように用途や国で電話番号を検索できます。
米国の番号ならSMS等が使えるので、そのまま検索すると、、、
以下のように結果が表示されます。
「利用可能な機能」のところに、「音声通話」「SMS」「MMS」があるので、取得する電話番号で使いたい機能を使えるかを確認して、「Choose this Number」で選択します。
以下のようなダイアログが表示されたら、取得できたということです。
おめでとうございます。
ダッシュボードのホームにいくと、「ACCOUNT SID」と「AUTH TOKEN」が既に発行されていることが確認できます。
発信元の電話番号とこの「ACCOUNT SID」と「AUTH TOKEN」があれば、プログラムで音声やSMS送信は出来ます。
無料トライアルでの送信について
無料トライアル期間中は、送信先として指定できるのは、登録に使った認証済みの携帯電話番号のみとなります。
それ以外の電話番号に送信した場合は、APIから「The number +81xxxxxxx is unverified. Trial accounts cannot send messages to unverified numbers; verify +81xxxxxxxxx at twilio.com/user/account/phone-numbers/verified, or purchase a Twilio number to send messages to unverified numbers.」のエラーが返ってきます。
送信できるようにするには、検証済み電話番号に追加する必要があります。
アップグレードすると、この通信制限は解除されます。
Twilioの利用料金について
Twilioは、
・発信元の電話番号
・音声やSMSを送信した分だけの利用料
を月々払うだけのシンプルな契約です。
発信元の電話番号は月々、150円程度から使用できますので、お得だと思います。
http://twilio.kddi-web.com/price/